「…」
その場に沈黙が流れるが、すぐにハッとしたように異能力を使うのをやめたネロがメドゥーサに駆け寄る。
「メドゥ‼」
「ネロ」
メドゥと呼ばれたメドゥーサは、目を光らせるのをやめるとネロにそう呼びかけた。
「良かったぁ無事で」
一時はどうなるかと…とネロはメイに抱きつく。
「そんなに心配しなくても良いんだよ、ネロ」
わたし、”メドゥーサ”だから、異能力者だからとメイはネロの頭を撫でる。
「あの”ヴァンピレス”って子、怖くないよ」
「でも~」
「でもじゃない」
メイとネロがいちゃいちゃする様子を見ながらわたし達は暖かい目を向けていたが、ふと耀平だけが不満気な顔をしている事にわたしは気付いた。