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円環魔術師録 外伝4

結界もあらかた置き終わり、いざ戦闘...と思ったが、彼女は手を出さない。

「あれ、マスター、戦闘...じゃないんですか?」
「君ねぇ、さっき数時間で治るって言っただろう?わざわざ手を出す必要はな

彼女の言葉は途中で遮られた。
目の前のクリアウルフ2体が真っ二つになった。
彼女もバランスを崩す。
見ると。
彼女の左足が消えていた。

「...っ!」
「マ、マスター...?!」

残りの数体も、無残にも切り刻まれ、後にはウルフ数体分の肉片が残った。

「あぁっ!もう!痛いなぁ!一寸、調子乗ってない?!」
「マスター!大丈夫ですか⁉︎」
「うん。あ、足取って。」

座ったまま平然と指示を出す彼女。

「うーんと、50、いいや、30秒止めておいて。」
「30秒?」
「うん。その間に治しちゃうから。」
「⁉︎」

  • 深夜の珈琲占い 続編
  • 外伝
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