「早う寝たらええのに」
とても長い耳を結んだ姿の、抹茶色をした兎の妖精が身体を伸ばしながら呆れたように言った。
「あれっ?土曜日!日付変わっちゃったのか」
「もう深夜やわぁ?休日やさかいっていつまでも起きてんとちがうで」
「はぁい…というかさ、木曜日と土曜日って色合い逆のイメージなんだけど」
「急になんの話してんねん」
「いやぁ、気になって」
木曜日は栗色、土曜日が抹茶色なのが気になってるんだよね、と付け加えて桃はスマホの電源を落とした。
「うちとあの子ぉで色交換したの」
「へぇ……ん?交換できるの?」
「妖精やさかいね」
「妖精って言葉便利だなぁ…」
「はいはいおやすみ」
「おやすみー」