「だぁれ?」
蛍がピスケスに目を向けると、夏緒はピスケスだよ!と言う。
「露夏ちゃんのお友達」
ピスケスって言うの!と夏緒が言うと、ピスケスは静かに微笑んだ。
「へー」
蛍はそう言って頷く。
「夏緒ちゃん」
するとここでさっきまで滑り台で遊んでいたキヲンが夏緒達の元へ近付いてくる。
「何してるの?」
キヲンがそう尋ねると、夏緒は楽しそうに笑う。
「お友達の蛍ちゃんにみんなのこと紹介してるの!」
夏緒がそう言うと、キヲンはへーと頷いた。
「ボクはキヲン」
みんなからきーちゃんって呼ばれてるんだ、とキヲンは屈みながら蛍に言う。
「よろしくね」
キヲンがそう笑いかけると、蛍もよろしく〜と返した。
「じゃああの2人は?」
キヲンの自己紹介が済んだ所で、蛍は何気なくベンチに座る2人組を指さす。
「あの2人?」
夏緒が聞き返すと蛍はうん、と返す。
少しの沈黙の後、夏緒は口を開いた。