時、8時30分。場所、老人の家の客間。
今日の朝食は、粥と二枚貝の佃煮だった。動物性蛋白質は肉体修復に有用だから、しっかり食べる。内臓にはあまり損傷が無かったおかげで、食事はしっかりと摂れる。筋肉以外にダメージが無いのは幸運なことだった。
朝食を摂った後は、手足を動かし、回復の状態を確認する。まだ身体が重い感覚はあったが、確実に回復してきている。この調子で行けば、1週間より長く老人の世話になることは無いかもしれない。
再び睡眠をとり、目覚めたのは16時21分。上体を起こしてみる。身体を支えた両腕はまだかなり痛む。立ち上がろうと足を踏ん張ると、こちらもひどく痛んだ。まだ回復が十分じゃない。漂流していた時間からして、わたしの帰るべき場所まではかなりの距離があるだろう。それだけの距離を歩くためにも、十分に休息をとり、回復しなければならない。