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迷兎造物茶会 Act 10

蛍の母親探しが始まって暫く。
かすみとナツィも合流して、みんなで公園の周りを探していた。
蛍自身が母親に繋がる手がかりを全く持っていないため、6人は手分けして探すこともできないし、一般人の前だから魔術を使うこともできない。
そのため皆で固まって探すしかなかった。
「…蛍、それっぽい人いた?」
「ううん」
露夏が尋ねると、蛍は横に首を振る。
「そっか…」
露夏は思わずそう呟いた。
「もうこの辺りはあらかた探してしまったものね」
これで見つからないとなると厄介だわ、とピスケスもこぼす。
「もっと捜索範囲を広げるか?」
「そうするしかないみたいね」
露夏とピスケスがそう話し合っていると、不意にナツィがなぁお前、と口を開いた。
「どうしてソイツにそんな入れ込むんだ」
別にお前に関係ないだろとナツィが呟く。
「そ、ソイツって」
露夏は一瞬顔をしかめるが、ナツィは別にいいだろと真顔で言い返した。

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