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迷兎造物茶会 Act 11

「…まぁ、“家族”っていうのは大事なモンだからよ」
露夏のその言葉になんだよソレとナツィは返す。
「だーかーら、家族っていうのはかけがえのない大切なものなんだよ‼︎」
例え人間であっても、おれたちであってもと露夏は語気を強める。
「そういう訳でおれは他人の家族でも急にいなくなったら心配するんだよ」
どっかの誰かさんと違ってと露夏が腕を組みながら言うと、ナツィはテメェ俺に文句あんのかと掴みかかる。
「だからお前のこととは言ってませーん」
「なんだよソレ!」
「ちょっと、2人共」
ちびっ子の前でケンカしないの、とピスケスが手を叩いて2人を諫める。
「夏緒ちゃんがご立腹よ」
ピスケスがそう言うので露夏とナツィが夏緒の方を見ると、夏緒は頬を膨らませていた。
「…」
2人は思わず黙り込む。
「とにかく、蛍の母親を探しましょう」
今度はもう少し…とピスケスが言いかけた所で、蛍はあ!と声を上げた。
「ママ!」
蛍はそう言うと数メートル程離れた所からこちらに向かって来る若い女の方に駆け寄る。

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