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告白4

「待ってよ!」
その子の反応は予想外のものだった。足は止めたが僕には振り向く勇気がない。
「何のために呼んだと思ってんの?」
自分の思考回路にはない展開に何も答えられない。
「ねぇ、本当にわかんない?」
分からないものは分からないのだかれ仕方ないだろ。僕はその子に背を向け立ち止まったままだが、険しい雰囲気はひしひしと伝わっていただろう。
「好きなの、小学校の時から」
その子は手順を忘れたように早口で言った。おかげで驚くのが追いつかない。
「何言ってんの?」
出せた言葉はなんともぶっきらぼうだ。今思えばこれ程失礼な返し方はなかなかない。
「だから、ずっと好きだったの!あなたのことが!」
箍が外れたのだろう、その子の言葉は止まらない。
「あの時からずっとそう!私はあなたのことをちゃんと好きだったのに、あなたはどんどんと人と離れて最近じゃ自分から嫌われ者だなんて言って。私がどんな気持ちかわかる!?」
「ごめん…」
それしか言えなかった。
「誰に何を言われたかは知らない。でも私は、あなたのことが好き!だからもう自分で自分を嫌われ者なんて言わないで!私を、私の気持ちを信じて?」
人にこんなに好きだと言われたのは初めてだった。同時にその言葉は…
僕を悲しい嘘つきにした。

  • 嘘をついたのは初めてだった
  • 晴れて完結!
  • 遅ればせながらのバレンタインネタ
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