昼頃に出会った彼女がヴァンピレスと繋がっているかもしれないと言われて暫く。
わたし達はネロと合流してあの少女…穂積を探し始めた。
ネクロマンサーとコマイヌの異能力を組み合わせることで、2人にとってはほとんど知らない人物でも何とか探す事ができた。
「本当にこの上にいるのかな…」
わたしは穂積がいると思しき建物の外付け階段を上りながら呟く。
「ま、ネクロとコマイヌの異能力に狂いはないからな」
大丈夫大丈夫と師郎は笑う。
「そうだと良いんだけど」
わたしは不安げに階段を見上げる。
階段の上にはネクロマンサーとコマイヌが既に上っていた。
「…」
とにかく、今は信じるしかないとわたしは階段を上り続けた。
そうこうしている内にわたし達5人は階段を上り切り、屋上に辿り着いた。
そこには屋上の柵に寄りかかってうつむく長髪の少女がいた。
「おい」
ネクロマンサーが彼女に声をかけると、少女は静かに顔を上げる。
その姿は見覚えのあるものだった。
「あら、ここが分かったのね」
異能力者の皆さん、と少女は微笑む。
その目はネオンパープルに輝いていた。