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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 19.チョウフウ ⑰

「あ、ヴァンピレス」
「え⁈」
どこ⁈とわたし達が周囲を見回した時チョウフウがにやりと笑った。
「引っかかったわね‼」
鴨所はそう言うと、わたし達に向けて駆けだす。
そしてネクロマンサーやコマイヌを押しのけると後ろの外付け階段を駆け下りていった。
「ア、アイツ‼」
ネクロマンサーは思わず大声を上げると彼女の後を追いかける。
わたし達もその後を追って階段を駆け下りた。

逃げ出したチョウフウを追いかけ始めて暫く。
わたし達4人は路地裏を駆け抜けていた。
わたし達が走る20メートル程先ではチョウフウが走っている。
「アイツ、思ったよりすばしっこいな」
めんどくせぇ!と異能力を使うことをやめたネロがこぼす。
「そうする?」
二手にでも分かれて挟み撃ちにする?と師郎が不意に提案する。

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