1

Daemonium Bellum RE:ふぉーるんらぼらとり その①

目を覚ますと、私は知らない部屋の中にいた。どうやら硬い椅子に座らされ、縄と鎖で身動きが取れないよう拘束されているらしい。
「あ、起きました? おはようございます。そんな状態じゃ難しいとは思いますが、どうぞ寛いでもらって」
声の方に目をやると、長い銀髪の青年が長剣の刃の手入れをしていた。
何故こんなことになっているのだろう。起きる前のことを思い返してみても、普段通りの生活を送り、普段と変わらない時間に床に就いた、その記憶しか無い。
状況を整理するために部屋の中を見渡してみると、自分以外にも2人、同じように椅子に拘束されているのが見えた。項垂れているところを見るに、まだ目覚めてはいないのだろう。
「わ……私達をこんな風にして、あなたはいったい何をする気なんですか」
あの青年に、震える声で、それでもできるだけ毅然と、尋ねてみる。
「……そーだそーだー。そっちの羽根持ちならいざ知らず、俺がこんな目に遭わされるような恨み買った覚え無ェよォー」
自分の右側に拘束されている男性が、便乗するように口にした。どうやら意識はあったらしい。
「なァ、“片羽根”?」
その男性が、長髪の青年に言う。よく見ると、青年の腰の辺りから、真っ白な鳥の翼が右側だけ生えていた。
「そーいう『如何にも差別してます』みたいな言い方、良くないと思うなー」
「バァーカ、挑発でンな丁寧に呼ぶわけ無ェだろーが」
「それもそっか。……けど、今回の俺の目当ては、どっちかというとおたくなんですよ」
「マジで? 何それ気色悪りィ」
2人の言い合う声のせいか、最後の1人もようやく目を覚ました。

  • Daemonium Bellum RE
  • 未だに下書きが完結してぬぇ
  • 某はルールの悪用が大好き
レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。

  • 企画参加ありがとうございます。
    毎度ありがとうございます。
    ぼくも下書きが完結していない…というか途中から進めにくくなっちゃって困っています。
    それ故にまだ参加作品の投稿をしていません。
    でもナニガシさんならきっと上手くいくのでのんびり見守ります。
    あとルールの悪用は大歓迎です(笑)