8 当然だが、そんな大人数に一人がかなう筈はなく。 あっさりと捕まり、キャラバンの行き先を吐くまでボコボコにされる事になった。 その間俺は。 (あー、多分あの辺りの切り傷は跡になるだろなー) ぼーっとしていた。 心ここに在らず、がよく似合う感じで。 ぼーっとしているような状況では決してないが、一周回っておかしくなっていたのかもしれない。 俺の意識がこちらに帰ってきたのは、目の前で喋っていた男が倒れた時だった。