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逃鷲造物茶会 Act 6

「…じゃあ自分はお店のお手伝いに行ってきますね」
かすみがそう言うと、エマははーい行ってらっしゃーいと返す。
「あなたをここに匿っていることはマスターに秘密だから、せめて自分の部屋に行ってください」
ここは昼間に人が出入りするから、とかすみは付け足す。
エマは分かったわ、と頷く。
「じゃあ、自分はこの辺で」
かすみはそう言うと物置から立ち去った。
エマはその様子を静かに見送った。
「…」
物置に1人きりとなったエマはさて、と呟く。
「これからどうしようかしらね」
あんまりあの子のお世話になる訳にはいかないし、とエマはテーブルに頬杖をつく。
「ま、ここにいる内に回復できれば…」
エマがそう言いかけた時、閉まっていた物置の扉のドアノブがガチャと音を立てた。
「?」
かすみかしら、と思いながらエマは扉に目をやった。

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