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Daemonium Bellum RE:堕ちた明星と狼 Act 7

「…でも、ぼくのかつての戦友に手を出そうとする奴は許せないなぁ」
サタンはそう言って右の人差し指を茂みの中に隠れていた天使に向ける。茂みの中にいた天使は驚いて身構えた。
「貴様、何を…⁈」
その天使が言い終わる前にサタンの指先から閃光が放たれる。その光は天使の胸元に向かって真っ直ぐ伸び、天使を一気に吹き飛ばした。
「なっ⁈」
他の天使たちは驚いて後ずさる。吹き飛ばされた天使は大木にぶち当たりうっとうめいて気絶した。サタンはちらと他の天使たちの方を見る。
「…その権能、まさか⁈」
天使たちが弓矢を構えると、サタンはうへへへへと笑う。
「そう、そのまさかさ」
サタンはそう言って指先を向けるとそこから光線を撃ち出す。天使たちはバッと飛び上がってそれを避けた。光線は近くの木々にぶつかりその表面を焦がす。
「なんでコイツがこんな所に⁈」
「おいおいマジかよ…」
「とにかく、やるよ!」
飛び上がった天使たちは口々に言いながらも弓矢を構える。しかしサタンはニヤリと笑って右手を天使たちに向けた。
「このぼくに立ち向かおうとはいい度胸だね」
…それでも、とサタンは指先を光らせる。
「君たちに、負ける訳にはいかないんだ!」
サタンはそう言って指先から光線を撃ち出す。光線は空中で3つに枝分かれして天使たちの心臓近くに当たった。
光線を喰らった天使たちはそのまま力なく地面に落下する。サタンはその様子を見届けると、いつの間にか人間態に戻っていたアモンの方を見た。

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