0

Daemonium Bellum RE:堕ちた明星と狼 Act 9

「⁈」
アモンは思わず駆け寄ろうとするが、すぐにサタンはむくりと起きた。
「…?」
あれ、わたしなんでこんな所に…?とその堕天使は首を傾げる。アモンは何か話しかけようか迷っていたが、不意に上空から声が聞こえた。
「あ‼︎」
ぼすぅー!と金髪の天使が舞い降りてくる。ぼすと呼ばれた堕天使はべべ、と呼びかける。
「急に走り出したから探しましたよ〜」
「え、そうだったの?」
2人は暫くそう話していたが、ふとべべがこちらを見ているアモンの存在に気付いて目を向ける。
「…この人は?」
「え」
堕天使はポカンとした様子でアモンを見る。
「…誰だろ」
堕天使は思わず呟くと、べべはえええと驚く。
「知らない人って」
「いやわたしだって気付いたらこんな所で倒れてたんだから」
よく分かんないよと堕天使は言う。
「…とにかく、家に帰りましょう」
べべがそう言うと、あ、うんと堕天使は立ち上がる。そのまま2人はアモンの前から去っていった。
「…」
アモンは去っていった2人の後ろ姿を見送る。
「また、会えるかな」
誰に言うまでもなく、アモンは呟いた。

〈おわり〉

  • Daemonium Bellum RE
  • これにてこのお話はおしまい
  • 明日おまけを投稿します
レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。