「…」
なんだったんだろうね、とキヲンが青髪のコドモことピスケスと赤髪のコドモこと露夏の顔を見る。
ピスケスも露夏も不思議そうにエマが去っていった方を見ていたが、不意にピスケスがこう言った。
「あの子、もしかして…」
「え、何」
お前の知り合い?と露夏がピスケスの顔を覗き込む。
ピスケスは暫く考え込むような顔をしていたが、やがてこう呟いた。
「ちょっと、調べたいことができたわ」
その言葉に、は?と露夏は返す。
「調べたいことって…」
露夏はそう言いかけたが、ピスケスは廊下に出て階段を下りようとする。
「えちょっと待てって!」
お前なんかアイツのこと知ってるのか⁈と露夏はピスケスを引き止めようとしたが、ピスケスは振り向かずにこう答える。
「別に」
ただ、なんとなくきな臭い気がしただけよとピスケスは言うと、そのまま階段を下りていった。