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逃鷲造物茶会 Act 13

「実は我々、“魔術学会”の者でして…」
このような“人工精霊”を探しているのです、と女は主人に1枚の写真を見せる。
そこには明るい茶髪に白いワンピースの少女が写っていた。
「え…」
かすみは思わず後ずさる。
なぜならその写真に写り込む少女は、かすみがこっそり匿っていたあのエマそのものだったからだ。
「今日、ここにそれらしい人工精霊がいたという情報が入りましたので、我々は直接伺ったのですが…」
ご存知ありませんか?と女は主人に尋ねる。
「あぁ、確か昨日似たような人がお客さんに来ていたような気がしますが…」
今日は来てないよなぁ、と主人は傍にいるかすみの方を見た。
しかし既にそこにはかすみはいなかった。
「あれ?」
主人は思わずポカンとしてしまった。

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