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少年少女色彩都市・某Edit. Outlaw Artists Beginning その⑧

「……そうだ、何か芸術っぽいのが多い所行こうぜ。エベルソルってのは芸術をブッ壊すことに命懸けてる連中だからな」
「なるほどー。それなら“芸術公園”とか?」
「おっ、名案」
通称“芸術公園”。この彩市在住のアーティストが制作した彫刻などの立体作品がそこら中に乱立する市民公園。屋外ステージもあって、ちょくちょくイベントが開かれたりもする、住民たちの憩いの場だ。
「こっからだと歩いて……10分くらいか。お前時間とか大丈夫か?」
「うちは門限とか結構緩いから大丈夫」
「そうかい。じゃあ行こうか」
適当な世間話をしながら、公園に向かう。タマモ、私より2つも歳上だったのか。敬語でなくても構わないと言われたので、言葉遣いはそのままだけど。
「……さて、着いたわけだが」
「いないね、エベルソル」
「いないなァ……」
殆ど日没といった空の下、公園には数人の一般市民が見られる程度で極めて平和そうな日常風景が広がっていた。
「……もう帰って良いかな」
「そう言うなよ。10分くらい時間潰していこうぜ」
「ん」
曲線的なシルエットをした石材製の大型彫刻に登り、公園全体を見下ろす。
「……本っ当に平和。エベルソルって実在するの?」
「一応、10回くらい遭ったことはあるんだけどなァ……」
少し離れたところに立っている時計をちらと見やる。もうすぐ5時か。
「5時まで何も無かったら帰って良い?」
「良いんじゃね?」
そのやり取りを終えた瞬間、まるで見計らっていたかのように大きな影が公園に近付いてきた。
「……あーあ、フラグ立てたりするからよォ」
「むぅ、まあ戦い方も考えたいし良いか」

  • 少年少女色彩都市ナニガシエディション
  • 当時は冬だったようです
  • ロキさんのせいですあーあ
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