「そ、それってどういう…」
ネロが困惑したように呟くと、短髪の少女は文字通りの意味だよと返す。
「あの子は穂積を切り捨てた、ただそれだけ」
短髪の少女は人差し指を立てつつ言う。
「…切り捨てられたって、どういう事だよ」
ネロがそう尋ねると、今度は穂積が口を開く。
「この間、ヴァンピレスに会った時に”貴女はもう用済み”って言われたのよ」
「用済みって」
ネロの言葉を気にせず穂積は続ける。
「あの女曰く、あたしとあの女が繋がっている事があんた達にバレたから、この関係は終わりにしよう、だってさ」
穂積は呆れたように肩をすくめる。
「…ま、そのせいであたしはヴァンピレスに異能力を奪われそうになったんだけど」
穂積の発言にわたしはえ、と驚く。
「奪われそうになったって…」
「そりゃ口封じのためだろ」
ネロはジト目をわたしに向ける。
「アイツと繋がっていたって事はある程度奴の内情を知る事にもなるから、関係を断つ時にそれ位やるだろ」
ネロは淡々と言う。