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無題

顔も名前も声色すら知らないのに
笑って泣いて震えるほど共鳴して
いつの間にか落ちていた

宛名不明の貴方の恋文に
私の名前を書き込んだ
ほんの束の間の幸福に浸った

宛名不明の私の恋文に
貴方の名前を書いては消した
決定打を打つのが怖かった

住んでるところと仮物の名前
綴られてゆく貴方の世界
それだけが私の中の貴方の全て

だけどそれで充分だった
貴方にその世界に
身を焦がしてしまうには

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