〈友斬〉(トモキリ)
巨大な蜘蛛の姿をしたファントム。素質があると思われる人間の前に現れ、どこからか刀を一振り目の前に投げ、それを用いて自分と戦うように告げる。相手が死んだら仕方ないので食べて証拠隠滅する。
戦闘時には相手が魔法使いでなくとも見えるようになってくれる上、周囲のあらゆる生物や魔法使い、ファントムから認識できなくなる。
人間どもに喧嘩を売る理由はただ一つ、「己にとって最高の友人を見付け、その友人に殺されるため」。強さに絶対的な自信を持っており、自分を殺すことができるとしたらそれは自分が認めた友人であり、用いる道具は自身の所持している刀《友切》であると考えている。実際滅茶苦茶硬くて結構速くて糸も毒も吐くからかなり強い。
〈友斬〉を殺した《友切》は《蜘蛛切》と銘を変え、魔法使いに変身するためのマジックアイテムとなる。ちなみに《蜘蛛切》は普段、邪魔なので組紐飾りに変化して手首や足首や首に巻き付いている。
最高の友人と出会い、無事殺されることができたものの、友人の「願い」に反応して彼女に吸収される形で一命を取り留めることとなった。まあ出てくることなんて無いので実質死んでるようなものなんだが。