0

視える世界を超えて エピソード9:五行 その④

「やあ、岩戸青葉さん」
学校から帰ってきた少女を、彼女の自宅の門の前で種枚が出迎えた。
「あの月夜ぶりだね。君の化け物狩りの姿、正直感動してたんだぜ」
そう言われて、ようやくその少女、青葉も種枚のことを思い出したようだった。
「あ……あの時はありがとうございます、えっと……」
「そういえば、名乗っていなかったか。こっちは人伝に君の名を聞いていたけど……改めて、私は種枚。よろしく」
「よろしくお願いします。私は……って、もう知ってるんでしたっけ」
「ああ。それで、今日私が来た用事については、聞いているかな?」
「…………あ、もしかして、この間姉さまが言ってた人って、あなたでしたか」
「そうそう。それで、来てくれるのかな?」
「えっと、はい。少し待っていてください、鞄片付けて着替えてくるので」
「ああ。……そうだ、ついでに君の愛刀も持ってくると良い。きちんと鞘に仕舞った状態でね」
「? 分かりました。では一度失礼します」
数分後、私服に着替えた青葉が、刀を専用の袋にしまった状態で携えてやって来た。
「ようやく役者が出揃った。じゃ、行こうか。そうだ、『青葉ちゃん』って読んでも良いかね?」
「え、まあはい。どうぞ好きなように」

  • 視える世界を超えて
  • ようやっと全員揃った……
  • 銃刀法ォ!
レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。