「クサビラさーん、はいはいしつもーん」
白神さんが手を挙げた。
「何だシラカミメイ」
「結成したのは良いけど、この集まりって何か名前とかあったりする?」
「よくぞ聞いてくれた。名前なら考えてあるぜ」
「あ、あるんだー」
「ああ。その名も〈五行会〉」
犬神ちゃんが拍手し、他の人たちも何となくといった感じでそれに続く。
「五行……陰陽五行説のか」
平坂さんが尋ねる。
「そうそれ。土行の犬神ちゃんだろ?」
言いながら、種枚さんは犬神ちゃんを指差す。そこから隣に、隣にと指差す相手を変えながら言葉を続ける。
「金行の青葉ちゃん、水行の潜龍の、火行の私に、木行のシラカミ」
「おい待て俺は名前だけか」
「雷って木行なんだ……」
納得していないのは平坂さんと白神さん。それと、
「え、嘘、俺はのけ者ッスか師匠⁉」
鎌鼬くん。
「あァ? お前を『上』に置いておけるわけ無エだろうが。私に殴られなくても正気を保てるようになってから文句言いやがれ。お前はシラカミの下に就け」
「師匠の下ですらなく⁉」
「お前にガチの妖怪の監視任せてやるってんだよ」
「あ、そーいう……」