一方その頃、キヲンたちは燃えるような目を持つ怪物に追われて廊下を走っていた。
「どどどどどどうしよう⁈」
葉のような髪を持つコドモ、タイサンボクはパニックに陥りながら逃げている。
「どうしようって、どうしようもないじゃない‼︎」
紅色の髪に狐耳が生えたコドモ、中紅はそう声を荒げる。
「クロミスが扉を開けようとするからよ!」
「うっ、そんなこと言わないでよベニ」
「事実は事実じゃない!」
中紅の指摘にクロミスはうろたえる。
それを見たキヲンはまぁまぁ2人共ケンカしないの〜となだめようとしたが、中紅はケンカしてないわよ!と鬱陶しそうに言い返す。
キヲンは何も言えなくなった。
「…とにかく、建物の外へ出るわよ!」
前を向いた中紅はそう叫んで走る速さを上げる。
他の3人もそれに続く。
暫く走ってキヲンたちは建物の外に出たが、建物の出入り口をすり抜けて怪物も飛び出してきた。
「うぇえええっ⁈」
あいつ、建物の外に出られるの⁈とクロミスは声を上げる。