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回復魔法のご利用は適切に_1

始業開始のチャイムが聞こえた。この学園の中等部に転入してきた少女…シオンは教室の前で待機させられている。
「…ふぅ」
しきりに緊張でため息が出て、気分もそわそわと落ち着かない。そんな彼女をドア越しに横目に見た担任が苦笑いする。
『今日は転入生を紹介します。どうぞ』
担任の声に合わせ、ドアが勝手に開く。
「し、失礼します…」
ぎこちなく歩き顔を上げると…ガンッ!
「いたっ!」
頭をぶつけたシオンの悲鳴が響き、教室もざわめいた。
「だ、大丈夫ですか?」
担任の言葉に頷き、シオンは頭を下げて教室に入る。
_シオンは、とにかくでかかったのである。

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