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暴精造物茶会 Act 20

「クロミス」
キヲンは立ち上がって近寄ろうとするが、ぐふっといううめき声と共に中紅が3人の足元に転がってきた。
「ベニ!」
クロミスが思わず呼ぶと、中紅は右腕を押さえながらよろよろと立ち上がる。
「あなたたち、早く逃げなさいって行ったのに…」
なんで逃げないのよと中紅は3人を睨む。
「あ、あ、ごめ」
クロミスがそう言いかけた時、怪物の雄叫びが辺りに響いた。
パッとキヲンたちが前を見ると、先程の怪物が翼を広げて地上に舞い降りてきた。
「“{+[$;”*;“;”;*|“|$‼︎」
怪物の唸りに4人は後ずさる。
怪物は目の前の人工精霊たちににじり寄る。
このままじゃと誰もが思ったその時、キヲンたちの目の前に黒い影が飛び込んできて紫色の火球を撃った。
「⁈」
火球が怪物に直撃し、辺りは煙に包まれる。
やがて晴れた煙の中から姿を現した、黒い翼を生やしゴスファッションを身に纏ったコドモを見とめると、キヲンは明るくナツィ‼︎と呼んだ。
ナツィ、と呼ばれたコドモはちらと後ろに冷たい目を向けた。

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