「そうね」
早く片付けて家に帰りましょうとピスケスは目の前でこちらに威嚇する怪物を見上げる。
「…やるぞ」
ナツィはポツリと呟く。
そしてナツィは蝶が象られた大鎌、ピスケスは弓矢をどこからともなく出し、露夏は懐から包丁を取り出した。
「<{“;$]+;$\#{*]+‼︎」
相手の殺気に反応したのか怪物はナツィたちに飛びかかる。
しかし3人は飛ぶなり横跳びするなりしてそれを避けた。
怪物はナツィたちの後ろにいた人工精霊たちに突っ込もうとしたが、5人は見事にそれを避け切った。
「{^{‘;€]_$*;>{*」
怪物は唸り声を上げながら振り向く。
怪物の目の前には赤髪のコドモが包丁を向けて立っていた。
「さっさと、倒れてもらおうか‼︎」
赤髪のコドモこと露夏が包丁に魔力を込めると、その切っ先から赤い火球が撃ち出された。
しかし怪物はそれを易々と飛んで避ける。
火球はそのまま大学の敷地外へ飛んで行くと思われたが、敷地の外へ出ようとした時に見えない壁のようなものにぶつかって、火球は消失した。