「そこの二人できたー?」
「あっ…レオン先生」
シオンの背後からレオンが覗き込んできた。レオンは魔法科の教師なのだが、いわゆるチャラ男っぽい様相である。シオンと名前が一文字違いだということで、この前ちょっと仲良くなった。
「私はコンロができましたわ」
「コンロかぁ〜リサちゃんコントロールはうまいけど全然魔力量ないね〜ほんと貧弱だ」
「んまっ!もっとオブラートに包めませんの?失礼ですわ」
エリザベスは怒って、何故かシオンの腕を引っ張った。
「痛いよリサちゃん…先生、私はお花なんだけど…ほら」
「あーうんうん…うん?なんかこれ、変化っていうか…普通に花咲いたね。あ、種出た」
「えっ」
「テストとしては普通に不合格だけど面白いじゃん?君の固有魔法は、『回復』だね」