およそ30分後、フウリが持ってきた昼食を平らげてから、2人はインスタントのカフェオレを飲みながら食休みをした。
「……それで、ヒオちゃん」
「ん?」
「頭の中は整理できた?」
「……だいぶ」
「それは良かった。じゃあ聞かせてくれる?」
ヒオは頷き、姿勢を正してフウリをまっすぐ見つめ返した。
「フウリ。私の問題を解決するためには、フウリの協力が必要なの」
「ほうほう。何でもするよ」
「えっと……質問に答えてほしいの。『フウリがどうやって魔法を使っているのか』。光輪を操ったり、空を飛んだり、ものを浮かせたり、フウリはあれをどうやってるの?」
ヒオの質問に、フウリは困ったように頬を掻く。
「…………どう……とは?」
「言葉通りなんだけど……普段、魔法を使ってる時、どんな感じなのか。それを聞かせてほしいんだけど……」
「えぇー……困ったなー…………え、どう言えば良いんだろう……」
考え込みながら、フウリは徐ろに【ヘイロー】に変身した。
「どう……って言われてもなぁ……」
呟きながら、魔法によってマグカップの中のスプーンを浮遊させ、中身をかき混ぜる。
「えっと……『これ』を言葉にすれば良いんだよね?」
「そう」
「そうは言ってもなぁ……」