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回復魔法のご利用は適切に_10

「レオン先生〜!!」
叫びながらシオンは走る。相変わらずエリザベスを背負って。
「す、すみませんシオンさん…重いでしょう、下ろしていただいて良くてよ?」
「リサちゃんは虎みたいに軽いから大丈夫」
「…?…いまいちよく分からない例えですわ…虎…うーん…虎、というとあの大型猫…」
エリザベスが頭を悩ませているうちにシオンは職員室へ到着した。窓を覗くと無人だった。
「うーん、先生いないな…レオン先生どころか誰もいないや…」
「っ!シオンさん!ここはだめですわ、一旦引かねば…」
「え?」
それは一瞬のことだった。エリザベスの忠告も虚しく、シオンの右足に風穴が空く。
「っ…つう…」
攻撃は、右後方から。振り向くと人型に固まった水がいた。凹凸の少ない、マネキンのような造形のそれは頑なにエリザベスを下ろそうとしないシオンにゆったり寄ってくる。
「下ろしてっ!!これ以上は自殺行為ですわ!」
「この、くらい…すぐ治るよ」
治る、と言いつつもシオンの右足は血が止まる気配すらない。
_ああ、どうしよう。リサちゃん…

  • 魔法少女学園都市
  • 合作とかやりたいね
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  • 合作、いいですね!
    でも「合作」となると先日の交換小説みたいに複数人でリレーするんじゃなくて、「設定を考える人」「ストーリーを考える人」「文章を書く人」みたいな感じで作業を分担してやるのかな?
    まぁどっちにしろぼくは参加してみたいです(あと少しでレポート地獄から解放されそうだし)。