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回復魔法のご利用は適切に_13

「うぉああああ!?回復してる!」
素っ頓狂な声を上げてシオンはとことこ走り出す。下の階は水がたまっている。
「もうダイナミックに出るしかないね!」
「えっ?」
核も水も追ってくる状況で、シオンは悠長(?)にも窓を割り始めた。
「な、何してらっしゃるの…?」
「リサちゃん、窓枠に頭とかぶつけないでね」
「は、はい…?」
「ちょっとさ、賭けになるんだけど…」
そう言いながらシオンは、ガラスの割れた窓枠に腰掛けた。
「ここから飛び降りて、その瞬間にさっき割った窓を戻すの」
「戻す…?」
「私の能力って『回復』だけど、苗に使えば『成長』させられるし、偏頭痛なら『元通り』にできるからさ。もしかしたら物にも『元通り』が使えるんじゃないかなって」
そう言いながら、水が目前まで迫ったところで窓枠から落ちるように飛び降りた。
「きゃあぁぁあああ!」

  • ここ三話でちょっとぐだってる
  • 魔法少女学園都市
  • そろそろ終わる、きっと
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