予想外。突拍子も無ェ。まさかの即断即決。その間約1秒。流石にビビった。これイジメ問題がどうこうとか言う感じじゃなさそうだな?
『おまっ、なん……いや』
何故とか野暮は聞かぬがアレよ。双方合意が取れたところで、イヨイヨ待望のご対面といこうじゃねェか。
空中をフヨフヨと進み、ヤツの眼前へ進み出る。
『ハァロォー、ツバメ=チャンよォ』
「は、はじめ、まして……」
リアルのオイラを見て、ヤツはそれなりにビビッているようだった。ま、見慣れない生き物に警戒すンのは正しいぜ。
『このタビは、ご契約いただき感謝感謝だゼ。そいじゃァ早速、テメエにプレゼントだ、千代田ツバメ』
ヤツにブローチを1つ、投げて渡す。危うげながらも無事に受け止めたところで、説明を開始する。
『ドーダ、なかなか洒落た意匠だろ?モノホンの翠玉と白金を使った、四ツ葉のクローバーさ』
「へぇ……あ、ちゃんと葉っぱがハートじゃなくて丸い……」
細かく気付くなこの女郎。
『キシシシシ、四つ葉はラッキーのお守りだからなァ。テメエの“魔法少女”としての名だって既にあンだぜ? 名付けて【フォーリーヴス】』
「はぇ……ありがとうござ……ん、魔法少女?」
ヤツが疑問を浮かべたところで、遠くから爆発音が届いてきた。
『キキッ、コイツは間が良いというベキか悪いというベキか……ついて来い、【フォーリーヴス】』