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魔法をあなたに その⑧

フヨフヨ移動で【フォーリーヴス】を先導する。爆心地はアイツの通う学校から徒歩15分ほどの大型ショッピングモール。建物の前に広がる駐車場で、体高5mほどのクマとトカゲとチョウチンアンコウをまぜこぜにしたような化け物が暴れている。
手近な自動車を片手で持ち上げ……逃げ惑う市民に向けて……いや特に目標は定まってねェな、テキトーに投擲。壁に衝突した車両が爆発し、金属片やガラス片が市民に降り注ぐ。オイラには痛覚とか無いから分からんが、多分痛そう。【フォーリーヴス】の方を見ると、ヤツもこの光景にショックを受けているようだ。
『ウカカ、最近怪物の出る頻度も増えてきてるからなァ……“魔法少女”の需要と供給はトントンだぜ』
「……? さっきも言ってた『それ』って……」
『ンー? アー……まァ……雑にいうと…………テメエら人間が言うところの……正義の味方?』
テキトーに答えたが、ヤツは聞いちゃいなかった。オイラの「ンー」の辺りでヤツは既に歩き出していた。
『…………オイオイ、マジかよ……』
ウソだろ? 人間ってのァもうちょい弱くて臆病で自分がカワイイ生き物のハズだろ。
たしかにアイツには“力”をくれてやった。だが、「使い方」までは知らねェはずだ。
慌ててヤツの後について行く。

  • 魔法少女学園都市
  • 人の心は無いコァ
  • むしろ供給がマイナスなくらいだが?
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