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五行怪異世巡『きさらぎ駅』 その①

「おや……そうだアオバちゃんだ」
「む、……えっと、白神さん」
青葉、白神両名が偶然出くわしたのは、2人が住む町から電車で1時間半ほどかかる市にある唯一の駅の前だった。
「わたしのことは『メイさん』で良いよー」
「あっはいメイさん」
「こんな遠くにお出かけ?」
「そんなところです。メイさんも?」
「まあねぇ」
2人は言葉を交わしながら改札をくぐる。青葉が先に通り、白神がそれに続こうとしたところで、突然自動改札機が閉まった。
「ぐぇっ」
「えっ、大丈夫ですかメイさん」
「ダイジョブ……いやね、わたし静電気溜めやすい体質だからさぁ……」
その後、数度の再挑戦の末、白神も改札を抜けることに成功した。

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