「全く、ぼーっとしてると危ないよ?大通りなんだから。あ、そこの角左で路地に入るから。」
「す、すみません!」
路地に入ると、大通りとは別世界の様に暗く、薄汚れた絨毯などが放置されている。
路地に居るのは自分達と、ブラックラットのみ。
そんな路地に置いてある錆びた看板。
そこには。
「ここですか......⁈」
『杖から魔術円陣まで...フレイル魔装具店』
と刻まれていた。
「そう。ここ。ちょっと退いててね。」
そしてミルを後ろへ下がらせ、
「せーのっ!」
「えっ⁉︎」
思い切り、助走をつけて看板を蹴った。