ギィ、と錆びた蝶番の音が響き、看板が開いた。 押し戸になっていた様だ。 「よし、いくよ」 「はい...」 中は小綺麗なレンガ作りの階段になっていた。 「わぁ...!」 階段を降りると、そこは様々な水晶やローブの並ぶ、色鮮やかな世界だった。 「エル!居るかい?」 リンネの呼びかけに応じる様にローブの掛かっているラックが揺れ、小柄な老人が出てきた。