「…もう1人!」
ナツィは思わず机の陰から現れた人物に向かって飛びかかる。
しかし相手は床を転がることでそれを避ける。
ナツィは相手を追いかけようとするが、自分の方へ太刀が飛んできたので手に持つ大鎌でそれを弾いた。
武器が飛んできた方を見ると先程の太刀を持った人物が両手に太刀を生成していた。
「…テメェ!」
ナツィは思わずそちらに飛びかかろうとするが、動くな!という声に足を止める。
後ろを見ると魔力式銃を構えた人物が立っていた。
「その子に手を出したら撃つよ」
少女のような声でそう言う相手に従い、ナツィは大鎌を消す。
暫しの間その場に沈黙が流れたが、すぐに太刀を持った人物がナツィに斬りかかってきた。
「‼︎」
ナツィは慌てて懐から短剣を出して太刀を受け止める。
しかし相手の力に押されて床に倒れ込んでしまった。
「…」
太刀を持った人物はそのままナツィを押し切ろうとするが、ナツィもまた短剣でそれを耐える。
少しばかり鍔迫り合いが続いた所で、ナツィは相手の腹に膝で思い切り蹴りを入れた。