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皇帝の目_7

わざと、目を合わせる。その呟きに梓は渋い顔をしつつもまあチトニアができるならいいけど、と答えた。梓は目をわざと合わせるのは良策ではないと考えている。しかしチトニアははっきり言って脳筋であった。策もトリックも苦手な彼女はゴリ押すしかないのである。
「梓を投げるのもありかなって」
「私のことが大事なんじゃなかったのか」
「大事だけどぉ」
軽口を叩いていて、梓はとあることに気づいた。
「この部屋粘液でえぐいことになってきてないか」
ビーストの出す粘液が部屋中に散乱していたのである。そこで梓はふと思った。このビーストは視界に常に腕があるからよく見えない。耳はあるようだがあまり良くはない。鼻に関しては不明だが、嗅覚で自分たちを追っているわけではなさそう…。
「この粘液って私たちの位置を温度で把握するためにまいてたり…」
その呟きに、チトニアは顔を輝かせた。
「もしそうなら素早くても捕まえられちゃう!?」
「やってみるか」

  • 塾があったから投稿してなかったんです…
  • Flowering Dolly
  • 前回に引き続き考察タイムでした
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