「あ、ゴメン」
おれは咄嗟に少女に謝る。
地面に膝をついたままの少女は無言でこちらを見た。
「…」
少女はおびえたような表情をしていた。
「あ…」
おれは思わず大丈夫かと声をかけようとした。
だが少女は逃げるようにその場から駆け出した。
「あっ!」
おれがそう呟く頃には、少女はもう視界の外だった。
「…」
突然の出来事に、おれ達は思わず沈黙する。
…と、おれはある事に気付いた。
「あれ?」
自販機の商品取り出し口に、缶ジュースが入っている。
「これって…」
思わず手に取ると、それには”プリンシェイク”と書いてあった。