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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 番外編 スプリングミーティング ⑥

「これ」
お前のだろ、と相手はジュースを差し出す。
「…何で」
「いや何でって言われても」
ボクが聞くと相手は困ったように頭をかいた。
「だってさっき置いてったじゃん」
言われてボクはため息をつく。
「…そのままにしておけば良かったのに」
何でなんだよ、とボクはうなだれる。
「いや、そのままにしておくのはちょっとさ、な」
彼は苦笑いしながら言う。
ボクはまたため息をついた。
「…て言うか、何でこの場所が分かった?」
ボク走って逃げたんだけど、とボクは尋ねる。
「あー、それは…」
相手はそう言って両目を黄金色に光らせた。
「こういうこと」
そして相手はちょっと笑ってみせた。

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