「…何だよ」
「いや何だよって」
おれが苦笑すると、少女はふてくされたような顔をする。
「お前こそ何してんだよ、ネロ」
おれが尋ねると、ネロはふいとそっぽを向く。
「別に」
ここから下の風景を眺めてるだけだよ、とネロは答える。
「ふーん」
おれはそれだけ言ってうなずいた。
…と、おれはある事を思いついた。
「あ、そうだ」
おれがそう呟くと、ネロは何?と不思議そうな顔をする。
「おれ、今皆とかくれんぼしてるんだけどさ」
お前おれの事手伝えよ、とおれはネロに提案する。
「は?」
ネロは意味が分からないのかポカンとしていた。
「だからお前の異能力を使っておれの仲間を探し出すんだよ」
簡単だろ?とおれはネロに笑いかける。