それからはあっという間だった。
ボクが異能力を使って、コマイヌに見えている”軌跡”を識別する。
どの”軌跡”が誰のモノか判別することで、割とすぐに耀平の仲間達は見つかった。
「あーあ、見つかっちった」
「いつもより早かったな」
「探すのが上手い耀平を撒けたと思ったんだけどなー」
見つかってしまった耀平の仲間達は、口々にそう言う。
「へへへ、今回は助っ人がいるからな」
耀平は得意げに笑う。
「助っ人とかズルいぞ耀平」
「そーだそーだ」
耀平の仲間達は口々に文句を言う。
「えー良いじゃん」
皆が隠れるのが上手いんだよ~と耀平は頭をかく。
「て言うか、助っ人って誰だよ」
そこにいるソイツ?と耀平の仲間の1人がボクを指さす。
「あ、あー…まぁな」
耀平はボクの方に目を向ける。
耀平の仲間の1人はふーんと訝しげな顔をした。