「そう」
そしたらあのツノっ子が…と寧依が言いかけた所で青髪のコドモはふふふふふと笑う。
寧依は訝しげな顔をした。
「いや、ね、まさかあなたが人工精霊の術式に魔力を流してしまうなんてね」
中々想定外よと青髪のコドモは続ける。
寧依は、仕方ないじゃないと呟いた。
「あなたが、独りが寂しい時にでも使いなさいとか言って渡してきたから」
「あら、昨晩は寂しかったの?」
「うるさい」
青髪のコドモが茶化すと、寧依は青髪のコドモを睨みつけた。
「とにかく、昨日はなんか魔が差しちゃったの」
別にそれ以上の意味はないんだから、と寧依はそっぽを向く。
青髪のコドモはまぁと笑みを浮かべた。
「…わたし、そろそろ行くから」
道草食ってたら1限に間に合わないしと寧依は足早に青髪のコドモの目の前を通り過ぎていく。
青髪のコドモはその様子を目で追った。