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無銘造物再誕 Act 23

金髪のコドモがナツィとかすみに出会ってから暫く。
ナツィは先程までいた大学構内を出て、かすみと共に住宅街の中を早歩きしていた。
「ね、ねぇナツィ」
そんなに早歩きしなくても…とかすみはナツィに話しかけるが、ナツィは別にとだけこぼす。
「俺はアイツを避けたくて逃げてるだけだし」
「そ、そんなぁ」
呆れるかすみに対しナツィはなんだよと続ける。
「お前はあんな素性の知れない奴に優しくしようっていうのか」
ナツィの冷たい言葉にかすみは、別にそういうのじゃなくてと言い返す。
「ただ…なんか放っとけないなって」
かすみがそう呟くと、ナツィはそうか?と首を立ち止まる。
そうだよとかすみも足を止める。
「なんか、あのまま1人にしておけないっていうか…」
多分自分たちのこと追いかけてきてるでしょ?とかすみは後ろに目をやる。
住宅街の細い道には人気がなかったが、どこからかなーつーぃ〜という声が聞こえる。
ナツィはちっと舌打ちした。

  • 無銘造物再誕
  • このエピソードマジで今年中に終わらない気がしてきた
  • さてどうしようか…
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