「!」
金髪のコドモは驚いて後ずさるが、足元の小さな石ころにつまずいて後ろに倒れてしまう。
慌てて立ちあがろうとするが、金髪のコドモは突然目の前に現れた“何か”に驚くあまりうまく立ち上がれなかった。
“何か”はいつの間にか金髪のコドモの目の前まで迫ってきており、低い唸り声を上げている。
「どどどどうしよう…」
金髪のコドモは座り込んだまま後方に下がった。
“何か”は金髪のコドモに向けて大きな口をゆっくりと開く。
金髪のコドモは恐怖のあまり顔を背ける。
しかし、突然上空から黒い影が飛び込んで“何か”に斬りかかった。
“何か”は驚いたように後ろに飛び退く。
金髪のコドモが思わず顔を上げると、黒髪で背中に黒い蝙蝠のような翼が生えたゴスファッションのコドモが黒鉄色の大鎌を構えて立っていた。
「…ナツィ‼︎」
金髪のコドモは思わず声を上げる。
黒髪のコドモことナツィはちらと金髪のコドモの方を見るが、すぐに目の前の“何か”に向き直った。
そして目の前の“何か”に飛びかかる。