世界中の飢餓を救い、不毛と考えられていた極寒の地への民族の進出を促進し、また、その地における人口の増大にもつながった生命力の強い作物といえば何か。
じゃがいもである。
その性質、人類への貢献度から花言葉は、恩恵、慈愛、慈善、情け深い、である。ちなみに、5月17日の誕生花。5月17日生まれの人の誕生日にはぜひ、じゃがいもの花を贈ってほしい(じゃがいもの品種は2,000種類以上あるそうだから選ぶのも楽しいね)。
そんなじゃがいもの消費量世界一はベラルーシ。生産量も当然多く、ウォッカの原料として輸出もしている。
そうそう、じゃがいもは酒の原料にもなっているのだった。
飢餓を救ったばかりでなく、日々のうさを晴らす薬のもととしても重宝されるじゃがいも、果てしなく懐が深い。
ところで、ベラルーシだけでもじゃがいも料理のレシピは1,000種類におよぶといわれている。ベラルーシほどレパートリーが豊富な国はまずないだろうが、民族の数だけじゃがいも料理があるわけだから、もしかしたら卵料理よりも多いかもしれない。いや、多いに違いない。
わたしのおすすめのじゃがいも料理は、ドラニキである。ロシアやウクライナにもあるが、発祥はベラルーシ。じゃがいもを使ったパンケーキだ。
千切りもしくはすりおろしたじゃがいもと、みじん切りにした玉ねぎを卵、薄力粉、ベーキングパウダーと混ぜ両面をきつね色になるまで焼く。それ、卵が入っているから卵料理でもあるよね、なんて突っ込みは無用。あくまでメインはじゃがいもなのだ。これにサワークリームをのせ、いただく。両脇にはベラルーシ美女、なんて演出も欠かせない。 ベラルーシ美女といってもぴんと来ないという人はロシアの元プロテニスプレイヤーのマリア・シャラポワ(両親はベラルーシ人)を思い浮かべてほしい。知らない人は検索してね。
だいたいあんな感じ。
お顔、スタイルはともかく、ベラルーシの女性の平均身長は178センチ(シャラポワは188センチ)だから日本人男性は萎縮してしまうかもしれない。 そうですね。ベラルーシ美女のことは忘れてください。
さて、つらつらじゃがいもについて書いてきたが、カレーが好きな人はともかく、意外とそんなに普段、じゃがいもって食べないよね。