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無銘造物再誕 Act 33

…とここで、あれ?と校門の向こうから声が飛んできた。
5人が声の主の方を見ると、校門の中からメガネをかけた若い女こと寧依が歩いてきていた。
「どうしたの?」
家にいたんじゃ…と寧依が言いかけた時、金髪のコドモは寧依!と声を上げて彼女に飛びついた。
寧依は急に抱きつかれて後ろに転びそうになる。
「え、ちょっと?」
寧依は困惑したように言うが、金髪のコドモは気にせず彼女の身体に頬擦りする。
その様子を見ていたナツィは…お前か、と不意に呟いた。
「コイツの保護者っていうのは」
その言葉に寧依はナツィの方を見る。
「なんでコイツにちゃんと名前つけてやらないんだ」
ちょっとかわいそうだろ、とナツィは寧依を睨む。
「あら、他人のことをかわいそうって言うなんてお前にしては珍しいわね」
「黙れピスケス」
少し驚くピスケスに対しナツィはそう吐き捨てた。
「てかなんでお前、コイツをここまで連れ出したんだ」
どうかしてるだろとナツィがこぼすと、ピスケスは酷いわねぇと返す。

  • 無銘造物再誕
  • あけましておめでとうございます
  • 新年一発目の投稿です
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