海沿いの街の商業施設にて。
多くの人で賑わう建物の中のとある衣料品店で、寧依とピスケスが何か話し合いながら服を選んでいる。
その様子をナツィ、かすみ、キヲン、露夏の4人は店の前にある通路の、建物の吹き抜けを囲うように取り付けられた柵の傍で眺めていた。
「…暇〜」
不意にキヲンが通路の床にしゃがみ込む。
どうしたのきーちゃんとかすみが尋ねると、キヲンはだって〜とかすみを見上げる。
「寧依が構ってくれないんだも〜ん」
退屈〜とキヲンは口を尖らせる。
それを見てナツィは我慢しろキヲンとジト目を向ける。
「普段のアイツは結構忙しくしてるんだから息抜きくらいさせてやれ」
「でも暇なの〜」
「我慢しとけって」
ナツィはそう吐き捨てるが、キヲンは退屈が耐えられずムッとした顔をした。
「じゃあナツィ構って」
「⁈」
ナツィは驚いて飛び跳ねる。