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回復魔法のご利用は適切に!_2

シオンは端の空席に案内された。気まずさを感じつつ椅子に腰を下ろすと、隣から声をかけられた。
「初めまして!」
彼女の顔はシオンの目線より少し低いところにある。整えられたボリューミーな赤いドリルツインテール、改造されてもはやゴスロリになっている制服が目立つ少女だった。びっくりして、シオンは挨拶を返すのが遅れる。
「…は、初めま」
「私の名前はエリザベスですわ!けれどエリザベスでは長いですから、リサとお呼びください!わからないことや忘れ物をしてしまった場合は私におっしゃっていただければ必ず力になりますわ!これからよろしくお願いします!」
「え、ええっと…」
シオンはエリザベスの勢いに押されて微笑むことしかできなかった。
「よ、よろしく…ね?リサちゃん」
「うふふっ」
エリザベスはご機嫌に笑うと何事もなかったかのように前を向いた。
_不思議な子と隣になっちゃったなぁ。
シオンはますますこれからの学校生活が不安になった。

  • 魔法少女学園都市
  • 卒業しました!
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