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魔法少女学園都市レピドプテラ -small cabbage white- 5

「……なるほど」
アンタたちは転入生で、それで校舎の中で迷子になってたんだねとサイドテールの少女は教室のイスに座りつつ腕を組む。「うん、そうなの」とサイドテールの少女が座るイスの、目の前の席に座るラパエは頷く。
それを聞いてサイドテールの少女は「まーそうだよね〜」と笑う。
「この学園は生徒数の割に敷地が広くて校舎デカいから初見は迷子になりやすいんだよ〜」
あたいも初めてここに来た頃はよく迷子になったし、とサイドテールの少女は頷く。
「ぐっちゃんなんか迷子になり過ぎて泣いてたもんな」
「ちょ、ちょっとシーア先輩〜」
わたし1回しか泣いてないですよーと、サイドテールの少女の隣に座るぐっちゃんと呼ばれた黄土色の髪の少女は恥ずかしそうにする。それに対しシーアと呼ばれたサイドテールの少女は「泣いたこと認めてるじゃん」と笑う。
「……まぁとにかく、グラフィウムさんとピエリスさんは仲良く迷子してる内にこの都市伝説同好会の溜まり場に辿り着いてしまった、と」
話を切り替えるように、少女たちの近くに立つ三つ編みお下げの少女は腕を組んだ。その言葉にシーアは「おいおいピレタ、言葉に棘があるぞぅ」と三つ編みお下げの少女をからかう。ピレタと呼ばれた三つ編みお下げの少女は「そのつもりはありませんよポリゴニアさん」とシーアから目を逸らした。
「……まぁともかく、ボクたちはこの校舎内で迷子になっちゃったんだ」
という訳でここから出るためにキミたちの力を借りたいんだけど、いいかな?とサルペは笑いかける。
それに対しシーアは「いいよ〜」と威勢よく答えた。
「あたいたち暇してたし」
ね、ぐっちゃん?とシーアが黄土色の髪の少女に目をやると、彼女はあ、うんと頷く。しかし不意に私は行かないわとピレタは冷たく答えた。

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